きづき

オフィスで使えるロープワーク3選

>研究

夏から秋になるにつれ、なんだか少し慌ただしい。

仕事はもちろんだが、個人的にも楽しいことが重なっているからだ。特に気になっていた書籍・漫画・音楽のリリースが相次いでいる。いままで真面目なブログばかり書いてきたので、ここらで少し個人の趣味嗜好を出していくことにする。

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(8月29日)

川上弘美 著『僕の死体をよろしくたのむ(文庫版)』

小説をハードカバーで読まなくなって久しい。気になったタイトルを忘れた頃に本屋で文庫落ちしているのを発見して手に取るといった感じで、こちらもその類。相変わらず湿っぽくもなく、かといってカラカラに乾燥もしていない淡々とした独特の文体が、いつも忘れかけているこころの琴線を震わせてくれる。


(9月29日)

熊倉献『ブランクスペース』3巻(最終巻)

個人的にちょうどいい巻数での幕引きだと思った。漫画で文学してる感じ。読後感も余韻があって素敵だ。ストーリー展開もさることながら、タイトルがコマ割りや表現にも落とし込まれているのが秀逸。同作者の短編集『春と盆暗』も本棚から引っぱり出してついでに読み返してしまった。


(10月14日)

森博嗣『オメガ城の惨劇』

すごいと思う人は?と問われたら、僕は間違いなく名前を挙げるだろう森博嗣。この人の頭の中と生活は一体どうなっているんだろう。ちなみにS&Mシリーズ=僕の青春時代でもある。京極夏彦と合わせて、それまで興味のなかったミステリというジャンルに僕を引きずり込むきっかけを作った張本人だ。表題作はまだ読めていないけれど、登場人物に懐かしの名前があったので思わず声が出た。今後の楽しみ。


(10月28日)

河野裕『さよならの言い方なんて知らない』7巻

半年に1巻くらいのペースで刊行されているのであまりやきもきはしないが、それでも待ち遠しかった新刊。新潮nexなんて…キャラものなんて…軟派な小説を読むようになったもんだと自分でも思うが、面白いので良しとしている。同著者の階段島シリーズも良かった。けれど、何度も読み返すかと聞かれると、実はそうでもない。自分の中では良質で懐かしいエンタメ的な立ち位置。


(11月22日)

市川春子『宝石の国』12巻

2年ちょっとぶり、随分と待たされた新刊。基本マンガは最新話を追わずに単行本で楽しむタイプなので、期間が空くとあらすじが思い出せないあるある。11巻で月人軍勢と地上に残った宝石たちにはっきり分断されてしまった続きにあたる。話数を重ねるごとに心が痛い展開になってきているので正直しんどい。僕の好きだったフォスはもういない。けれど、もちろん特装版を買う。


(11月23日)

Syrup16g『Les Misé blue』新譜

高校生の頃からずっと追っているバンド。この歳になるまでいろんなジャンルの音楽を通り過ぎてきた。人にはそれぞれなんとなく自分を形成している音ってのがあるように思うが、自分のベースとしてこの人達の音楽は外せないだろう。そんな彼らのなんと5年ぶりのアルバム。(そういえば今年春に突如リリースされたRADIOHEAD『A Moon Shaped Pool』も前作から5年ぶりだった。過去を振り返るタイミングなのかもしれない。)再始動して細々と続けてくれているだけで満足なのに、2021年に異例の本編すべて新曲という構成で行われたライブで披露された12曲&新規書き下ろし2曲という構成らしく、緊張する。実は先行予約で12月のなんばhatchのライブにも当選した。やったぜ!


これでもかなり端折って書いてみたが、ありがたいことに秋になってから仕事でも色々と新規提案の機会をいただけているので、本当に時間がない。新海誠『すずめの戸締り』も前評判は良さそうなので見に行きたいけれど、予定が立たない。ずっと気になっていた入山章栄『世界標準の経営理論』は、腰を据えて読もうと買ってみたものの、物理的に重くてなかなか手が伸びていない。結果、いまのところデスクのうしろで文鎮代わりに使われている。そろそろAudibleに手を出す?いや耳を出す?べきなのだろうか。


分厚い置き物と化している


12月にはとうとう『ちはやふる』の最終巻が発売されるし、なんと言ってもスラムダンクの劇場版が公開される(主題歌がThe Birthdayだと発表されて、これまた変な声が出た)。楽しいが渋滞している。

とここまで書いてきて、実は小説・ビジネス書・音楽などのテーマについて深掘り考察しようと考えていたが、まだ3〜4回しか書いていない会社のブログにいきなり趣味全開で書くのもどうもなあ…と思いとどまる。なので、もう少し汎用性が高いテーマとしてコチラ↓

先月のソロの様子


キャンプだ。とうとうシーズンインしてしまった。僕のキャンプシーズンは毎年だいたい10月~4月、つまり現在はシーズン真っ只中。ただでさえ慌ただしい状況に輪をかけて時間を奪ってくる憎い奴、それがキャンプである。昨年のカレンダーを見直して勘定すると、実に休みの半分くらいは野山に出かけていた。

ということで、相変わらず前フリが長いにもほどがあるが、今回のブログは趣味であるキャンプについて書くことにした。ただし、会社ブログの趣旨が「気づき」や「ひらめき」のストックとあるので、ただの感想文ではなく少しは役に立つものにしたい。

考えてみた。


テーマ:ロープワークで快適WORK

ひもだよ


キャンプシーンでも何かと役立つロープワーク。ウィキペディアさんによると、広義にはロープの素材・強度・構造の知識やロープの選定方法・管理方法・結び方などが含まれるらしいが、ここでは単純に「ヒモの結び方」としよう。そんなロープワークを駆使して、ビジネス・ワークをより充実させてみようという試みである。

要するに「いろんなヒモの結び方を使ってデスク周りを快適にすることで、生産性も爆上がりするんじゃね?いい企画&デザインもホイホイ出てきて、売上も爆上がりするんじゃね?」という算段だ。

ちなみに僕が今日履いているズボンにもロープが垂れ下がっているが、これはファッションだ。

なぞのひも


ロープワークのすゝめ

ぐるぐる


実践に移るまえに、改めてロープワークの歴史を調べてみた。すると「現在のロープワークの基礎を作ったのは古代エジプトのナイル河を運行する船乗りである」という説があった。ほんまかいな。その後16世紀から17世紀にかけての帆船時代に編み出された結び方は1種類ずつ「大英海洋博物館」に登録されていて、なんと4000種類もあるそうだ。すげえ。ちなみに、世の中には何でもあるもので、この解説が掲載されていたのは『日本結び文化協会』のサイト。ざっとサイトを見る限り、結び文化の調査・研究および結び文化の振興・発展のために、あれこれ精力的に活動しているっぽい。なにこの協会、こわい。

閑話休題

ロープワークにも少し詳しくなったところで、いよいよ実践に移るとしよう。デスク周りを快適にするということで、自分のデスクを改めて見回してみた。実は現時点でも結構快適だったりする。唯一少し気になっていたのは「カバン(リュック)どこに置いとこう問題」。今回はこれを解決してみたいと思う。


使い勝手の良いロープワーク3選

僕の快適な机まわり


さっそくやっていこう。ロープワークは奥が深く用途によってかなり複雑なものもある。けれど難しい結び方は何かと面倒で、正直忘れてしまいがち。今回使うロープワークは、僕のようなものぐさな人でも面倒に感じない簡単なものにした(僕の場合は先ほどの写真にあったように、ハンモックの上にタープを張る際のリッジラインに使ったりしている)。キャンプをしないって人も覚えておけば、日常のちょっとしたシーンで役に立つこと間違いなし。


STEP.1_エバンスノット(二重止め結び

まずは片方の机の足にロープをくくりつけてみる。机の足同士の間隔が短いのと、対荷重も考えるとロープでグッと足を縛りたいところ。そこで「エバンスノット=対象物を締め付ける結び方」にしてみたい。結び方はとても簡単で、対象物から折り返してきたロープを元のロープに2〜3周巻きつけて結ぶだけだ。要は、1回だけだと止め結び(僕は小さい頃から団子結びと読んでいるけれど)のところを、2回以上にするだけ。回数が多い方が強度は高くなるが、解きにくいので注意。

こうやって、こうやって、こう。

超簡単にできる!結び目が完成したらもとのロープを引っ張ると、そのまま足をぐぐぐっと締め付けてくれる。


STEP.2_トラッカーズヒッチ(トラック結び)

鞄の重さを考えるとそれなりの耐荷重が求められる。もう片方は机の足と足の間にロープをピンピンに張りたいので「ロープを通常の倍の力で張れる=トラッカーズピッチ」で進めていく。これは小学生の頃に習った「滑車の原理」を活用したロープワークで、名前の通りトラックの荷台で荷物を固定する時にも使われたりする。

まずはいい感じの場所に「引け解け結び」で輪っかをつくる。輪っかを簡単に解くことができるこの結び方はご存知の人も多いと思うので割愛するけれど、いちおう手順だけGIFっておく。輪っかができたら、先ほどとは逆の足でロープを折り返し、作った輪っかに通してさらに元の方向へ折り返す。で、ぐぐぐっと引っ張るとすごいテンションがかかっていく。

ぎゅぎゅっと


STEP.3_トートラインヒッチ(自在結び)

最後にロープ先端を「長さを調整できる結び方=トートラインヒッチ」で結んで完成だ。結んだ後から張り具合を強めたり弱めたりできるとても便利なロープワーク。こちらも結び方は単純で、折り返してきたロープを、元のロープに合計3回巻き付けるだけ。ポイントは最初の2回は折り返してきた方向に、最後の1回は引っ張る方向に巻き付けること。結び目をスライドさせてロープのたるみをなくしていく。

調整もらくらく


実際に吊るしてみた

適当なカラビナを引っ掛けて
ドンッ


ですよねー。リュックの手持ち紐も考えると、まったく高さが足りない。地面にぴったり接面している。

実はリュックを吊るす前から分かっていたのだが、ブログ公開の期日を過ぎているのと、他にぱっと思いつかなかったのでそのまま進めていた。だが、これしきで諦める僕ではない。

???
ごきげーん!!


かわいい。これはかわいい。僕は鍵をじゃらじゃらとたくさん持っていて、その束に最近お気に入りの「ごきげんぱんだ」のキーホルダーを付けている。

仕事で疲れた時、ちょっとイライラしてしまった時などにふと足元をみると、ごきげんになること請け合いだ。「ロープワークで快適WORK」は無事成功した。

生産性と売上が爆上がりしたら報告します。

この記事を書いた人

澤井 裕吾
主な仕事は企画と記事を書くこと。お客様の新しいチャレンジを応援するのが大好き。大雑把な性格に見せかけて意外と繊細らしい。わりと読書家。三度の飯も酒も好き。FUNはキャンプと焚き火。たいてい1人でどこにでも行くし、予定変更や空いた時間も無駄なく楽しめる派。どうぞお誘いください。