今年も残すところ半月ばかり。冬の足音とともに街はイルミネーションに包まれ、気がつけばクリスマス＆新年を祝うホリデーシーズンがもう間近。

この時期ってなんだかワクワクしませんか？いろんなクリスマスの装飾やオーナメント、流れてくるBGMや冬の匂いに心が弾んで期待感が高まります。

本日はそんなクリスマスのカラーリングについてお話したいと思います。

INDEX

・赤×緑　伝統色のルーツって？
・定番4カラーの持つ意味
・ワクワクの秘密！（色彩心理）

赤×緑　伝統色のルーツって？

皆さんはクリスマスといえば、何色を思い浮かべますか？やっぱり定番の赤と緑でしょうか？

クリスマスの伝統の多くは、実はケルトとアイルランドにルーツがあると言われており、この赤と緑の組み合わせは古代ケルト人のお祝いに起源があると言われています。


古代ケルト人にとってヒイラギは冬季に美と幸運を運んでくれる特別な存在であり、ヒイラギを家に飾るというしきたりがありました。ヒイラギの常緑と実の赤色が伝統色の組み合わせのルーツのようです。

そして今日のクリスマスは、古代のケルトのドルイド教とミトラ教の冬至祭やサトゥルナリア祭、キリスト教の信仰などが融合して形成されているようです。歴史を紐解くと何とも奥深いですね。

定番4カラーの持つ意味

さて、先程の赤と緑、この2色に雪を象徴する白とクリスマスツリーのてっぺんを彩る星の金色を合わせた4色が伝統的なクリスマスカラーと言われています。

この4色のクリスマスカラーにはそれぞれ意味が込められています。

赤：

赤には神の「愛と寛大さ」の意味が込められています。キリストの血を表す「キリスト教のシンボルカラー」であり、リンゴやヒイラギの実の色、そしてサンタクロースの服の色としても有名ですね。これはサンタのモデルとなった教父ニコラウスが赤い司教服を着ていたことから来ているそう。「サンタ＝赤い服」というイメージの浸透には、コカ・コーラ社の宣伝広告が決定打となったというのも有名な話ですね。

グリーン：

グリーンは「力強さ」「永遠の命」の象徴です。ヒイラギなどの常緑樹は1年中葉をつけており、願い事などに使われる特別な木です。ローマ人は冬至のお祭りで魔除けとして常緑樹のリースを飾りました。乾燥地帯でも枯れないナツメヤシは古代メソポタミアやエジプトで聖樹として扱われていたそうです。中でもモミの木は、葉が十字架に見えることからメインモチーフであるツリーに使われるようになったと言われています。

金色：

金色は太陽と光の色です。ツリーに輝くベツレヘムの星・王権を象徴しているそうです。キリストの生誕や希望の意味が込められているのですね。

白：

ヨーロッパにおける純粋さと平和の証であり、寒い冬のシーズンの雪の色でもあります。白は神の栄光や清らかさを表現するものであり、純潔の象徴でもあります。

色の掛け合わせの妙=ワクワクの秘密！
（色彩心理のお話）

クリスマスのワクワク感、カラーリングによる心理効果も一役買っているんです。
キーワードは、『誘目性』・『補色』・『セパレーション』です。

まずは目を引く効果がある「緑×赤」の配色です。これは色相環で見た時に、反対側に位置する『補色』の関係にあり、色相の差が大きいためにインパクトがあり、ダイナミックさと賑やかさと動きを加えてくれます。心理的にお互いの色がより鮮やかに感じられる効果があります。

もともと目を惹く（誘目性が高い）赤の効果を最大限に引き出す色が緑ということですね。しかし、この赤と緑は明度差がないため、隣にレイアウトしてしまうと目がチカチカしてしまいます。

そこで活躍するのが、白です。白を間に入れることで、赤と緑の色合いに落ち着きが加わり、赤がもたらす高揚感と植物の生命力を感じる緑の良いところが際立つのです。さらにゴールドが華やかさを添えることで無敵になるのです！

さぁ、クリスマスはもう間近です。伝統・定番色はもちろん、紫やバーガンディーで高級感を出したり、白銀やブルーの世界観で清らかなホーリーナイトを演出したり、くすみカラーで大人可愛いクリスマスも良いですね。皆さん、素敵な年末年始をお過ごしください。

Wishing you good health, happiness, and good cheer in the coming year.

Have a wonderful Christmas and New Year ahead!